旧1円金貨の買取価格

旧1円金貨（きゅういちえんきんか）は明治4年（1871年）～明治13年（1880年）に発行されました。

明治4年と明治7年以降の旧1円金貨は大きさが異なり、前者は13.51ミリメートル、後者は12.12ミリメートルです。

大きさだけでなく重さも異なりますが、品位は変わりません。また表裏の刻印のデザインにも違いはありません。

表面には中央に金額を示す『一圓』と発行年数を表す文字が、裏面には中央に太陽を表す紋章と周りを囲むように、2本の錦の旗が刻印されています。

しかし新貨条例前に発行された『旧金貨』のなかで、旧1円金貨だけは竜の刻印がありません。

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旧1円金貨の種類と価格

旧1円金貨は基本的には金相場に基づいた価格で取引されますが、発行枚数が少ない年銘に関してはプレミア価値を上乗せした金額で取引されることがよくあります。

明治4年とそれ以降で大きさがわずかに異なりますが、大きさによる価格の変動はありません。しかし明治4年につくられた大きな旧1円金貨は、『前期』と『後期』でわけられ価格が異なります。

また鋳造段階で特出したデザインとなった旧1円金貨は『手変わり』と呼ばれ、より高いプレミア価格が上乗せされます。

詳しい年代ごとの価格や発行枚数は下記をご参照ください。

【発行枚数一覧】

• 明治4年 前期 1,841,288枚
• 明治4年 後期 1,841,288枚
• 明治7年 116,341枚
• 明治9年 138枚
• 明治10年 7,246枚
• 明治13年 112枚

旧1円金貨 明治4年 前期(1871年)

買取価格	※※※円

明治4年に発行された旧1円金貨は184万1,288枚です。この発行枚数は旧1円金貨のなかで最も多い数です。

しかし明治4年につくられたものは『前期』と『後期』にわけられており、それぞれ価格も異なります。

前期の旧1円金貨は、表面の『一圓』の文字が右揃いです。定規を一圓の文字の右端に当てて、定規から文字がはみ出さずそろっていれば前期の旧1円金貨です。

また、『一圓』の文字の下にある『・』が、『圓』の字とふちの真ん中よりも下についていると前期、ちょうど真ん中あたりについていると後期、というように見分けることもできます。

その他にも表面の『明治』の『明』が現代の書体と同じなら前期と判別できますが、この特徴は後期のほうが見分けやすいので、文字の並びで確認したほうが確実でしょう。

品質が低いものだと7万円程度で取引されるケースが、未使用に近いきれいな状態は26万円程度で取引されるケースもあります。

旧1円金貨 明治4年 後期(1871年)

買取価格	※※※円

明治4年の旧1円金貨は184万1,288枚です。そのなかでも後期に分類される金貨は、前期より価格が低いです。

見分け方は表面の『一圓』の文字がやや右にずれています。上から垂直の線を引いた時、一の右側が圓の文字より右にはみ出している場合は後期の旧1円金貨です。

また、『一圓』の下にある『・』が『圓』とふちの真ん中にあれば後期、真ん中よりもやや下についていれば前期と見分けることもできます。

その他にも表面の『明』の『日』の4画目が右上に跳ねている書体であれば、後期と判別できます。

日の4画目が月の文字につくほど長いデザインは、『跳明』と呼ばれ、前期よりわかりやすい特徴といえるでしょう。

品質が低いものだと3万円程度で取引されるケースが、ほとんど傷がないものだと9万円程度で取引されるケースもあります。

旧1円金貨(縮小) 明治7年(1874年)

買取価格	※※※円

明治7年の旧1円金貨は11万6,341枚発行されています。この年代から旧１円金貨はサイズが少し小さくなっています。

しかし明治4年に比べるとかなり枚数が少なく、そのため希少性が高いです。

価格にも希少性は反映されており、傷があるものでも25万円程度で取引されるケースが、未使用に近い状態であれば60万円で取引されたケースもあります。

旧1円金貨(縮小) 明治9年(1876年)

買取価格	※※※円

明治9年に発行された旧1円金貨は138枚です。この数は明治13年の次に少なく、明治7年よりも希少性が高いと評価されています。

品質が低いものでも90万円程度の値がつくケースが、未使用に近いものだと270万円程度で取引されたケースもみられます。この金額は明治7年の約4倍です。

旧1円金貨(縮小) 明治10年(1877年)

買取価格	※※※円

明治10年につくられた旧1円金貨は7,246枚です。明治9年の時より発行枚数は多いですが、価格はこちらのほうが高いです。

理由の1つに『現存数が少ないこと』が挙げられます。

発行枚数が少ない希少性もプレミア価格が高くなる要因ですが、現代まで残された枚数が少ないことも、プレミア価格に影響します。

少し傷がある状態のものでも250万円程度の値がつくケースもあり、ほとんど傷や汚れがない状態だと1千万円程度になるケースもあります。

明治9年の約3倍高いこともあるので、発行枚数が多いことを期待して、明治10年の旧1円金貨を探してみても良いかもしれません。

旧1円金貨(縮小) 明治13年(1880年)

買取価格	※※※円

明治13年に発行された旧1円金貨は112枚です。この枚数は旧1円金貨のなかで最も少ない数で、希少性が高額なプレミア価格として反映されています。

現存数も少ないことから市場に出回りにくく見つけることも難しいです。

最低品質でも350万円程度の値がつくケースもあり、未使用に近い状態であれば1千万円程度で取引されるケースもあります。偶然見つけることができたならかなりの幸運です。

コレクションしないのであれば、売却することで大きな利益をもたらす金貨といえるでしょう。