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オリンピックのメダルは純金?金メダルの価値

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オリンピックの金メダルは選手たちにとって非常に価値のあるものです。

オリンピックのメダルには金・銀・銅の3種類があります。
ところがメダルの素材はそれらの見た目とは違います。
金メダルは、残念ながら純金のみで作られていません。

では金メダルには価値がないのでしょうか。
ところが実際に売られた際、1億円以上の値段がつきました。
本記事では金メダルの価値と素材について、詳しく説明します。

1. 金メダルは売れる?値段はどれくらい?

オリンピックの金メダルには、選手の努力や才能、国や社会への貢献など、さまざまな要素が含まれています。
金メダルは誰もが手にできるものではなく、選手たちの努力や栄誉の象徴です。
それが、金メダルのもうひとつの価値になります。

そのため基本的には金メダルは売ることはできません。
金メダルを売ることは、選手や国の名誉を傷つけることになりかねないからです。

ところが本人ではない人物が金メダルを売った出来事がありました。
ジェシー・オーエンスという選手を知っていますか。
彼は、1936年のベルリンオリンピックで4つの金メダルを獲得した伝説的な陸上選手です。
しかし当時のアメリカでは人種差別が激しく、オーエンスは貧困に苦しみました。

仕事や生活に苦しんでいたとき、彼を助けた友人がいたのです。
オーエンスは友人に感謝の気持ちとして、金メダルのうち1つをプレゼントしました。

メダルを渡した友人は亡くなりしましたが、友人の妻が2013年にその金メダルを競売に出しました。
当時のオーエンスの金メダルの価値は、なんと約1億5,100万円にもなりました。

2. メダルの価格が高くなるポイント

オリンピックの金メダルが実際に売れることは、ジェシー・オーエンスの例で分かりました。
そして名誉の証である金メダルを、自分の手で売った選手達がいます。

金メダルの金属としての価値は、そこまで高いものではありません。
そこにオリンピックでの活躍や記念としての価値が加味されると、高額な値段で売れる可能性があります。
過去にオークションで、金メダルが売却された話を3つ紹介します。

◆ ウクライナのウラジミール・クリチコ

1996年のアトランタオリンピックでボクシングのスーパーヘビー級で金メダルを獲得した選手です。
彼は2012年に、金メダルをオークションに出しました。

ソ連崩壊後に独立したため、初めての大会での貴重な金メダルです。
オークションの結果は100万ドル(約1億円)の値段で落札されました。
そして彼はなんとその全額を、子供のスポーツや教育のための基金に寄付したのです。

◆ アメリカのマーク・パベリッチ

1980年のレークプラシッドオリンピックで、アイスホッケーの男子で金メダルを獲得しました。
彼は約30年後の2014年に自分の金メダルをオークションに出したのです。
彼の金メダルは、約26万ドル(約2,680万円)の値段で落札されました。
彼が金メタルを売った理由は、娘の将来のためだったそうです。

◆ ポーランドのオティリア・イェジェイチャク

2004年のアテネオリンピックで、水泳の女子200mバタフライで金メダルを獲得しました。
その後、彼女の金メダルはオークションで8万ドル(約800万円)の値段で落札されました。

実は事前に彼女は金メダルを獲得したら寄付をするという宣言をしていたのです。
メダルを売却して得たものはすべて、白血病の子供たちの手術費用にと医療機関に寄付されました。

当時、メダルの売却と寄付を行った彼女はこのように語りました。
「思い出すためのメダルは必要ありません。私の心の中にチャンピオンだった事実があります」

3. 金メダルの価値

金メダルは獲得した選手や競技の特徴によって、その希少価値や歴史的価値が変わります。
例えば、初めての金メダルや記録的な金メダル、有名な選手や伝説的な選手の金メダルなどは、一般的な金メダルよりも価値が高くなる可能性があります。

ではオリンピックの選手という条件を除いた、素材だけの金メダルの価値はどのようなものになるのでしょうか。

◆ 金メダルの価値① 純度

金の純度とは金にどれだけほかの金属が混ざっているかを表す割合を示します。
金はとても柔らかくて伸びやすいため、そのまま使うには使いにくいのです。
そのため、金には銀や銅などのほかの金属を混ぜて、強度や色を変えたりします。
これを合金と言います。

金の純度は、K(カラット)という単位で表されます。
これは金の重量に占める金の割合を示すものです。
金の純度を表すカラットは、宝石の質量を表すカラットとは異なることに注意してください。

金は24分率という単位で表されるため、純金はK24とも呼ばれます。
たとえばK18は24単位中な18単位、つまり重量の75%を金が占めるということです。
K14は58.5%が金、K8は33.3%が金というように、カラットが低くなるほど金の含有量が減ります。

金メダルは、表面が6gの金でコーティングされた銀のメダルです。
2020年東京オリンピックの金メダルの重さは556gなので、金の割合は約1.34%になります。
カラットの単位で表すと、K0.3しかありません。

しかしもし金メダルがすべて純金で作られていたなら、価値はかなり高くなりますよね。
実は1904年のセントルイス、1908年のロンドン、1912年のストックホルムで開催されたオリンピックでは、金メダルは純金で作られていました。

では実際に純金だった場合の金メダルの金額を計算してみましょう。
2023年10月の金の価格は田中貴金属によりますと、日本円で1gあたり9,246円です。
これを2020年の東京オリンピックの金メダルの重さにあてはめてみます。
9,246円/g × 556g = 5,140,776円
なんと一枚の金メダルで約500万円もの価値があることがわかります。

しかしオリンピック憲章の規則のなかで、金メダルは少なくとも6gの純金で金張り(またはメッキ)がほどこされていなければならないと明記されています。
それでも金メダルには最低でも金が6g含まれているため、9,246円/g × 6g = 55,476円となり、金を使用した部分だけでも約6万円の価値があると言えます。

◆ 金メダルの価値② 素材

金メダルの素材が銀製になったのは1920年アントワープ大会からです。
国際オリンピック委員会が定めた規格により、金メダルは純金ではなくなりました。

規則が定められた主な理由は以下の二つです。
・オリンピックの種目数が増えて、必要なメダルの数が多くなったから。
・開催国の経済的な負担を減らすため。

なるべく多くの国が平等にオリンピックが開催できるように、金メダルの素材に銀を使うことが定められました。
純金は非常に高価な貴金属であるため、金メダルを用意するのが困難な国もあります。

そのため銀という比較的安価で入手しやすい金属を主な素材とし、金の輝きを表現するために金メッキをするという方法が採用されたのです。
開催国によって、経済的不利がないようにとの配慮でした。

金メダルの素材は少なくとも純度1,000分の925の銀で、表面に少なくとも6gの純金を塗るという条件があります。
つまりオリンピックの金メダルは、名前は金メダルでも、金でコーティングされた銀のメダルなのです。
金メダルの重さは開催地やデザインによって異なりますが、一般的には約500g程度です。

ちなみに銀メダルは純銀、銅メダルは銅と亜鉛の合金でできています。

ではその他の貴金属で構成されている金メダル本来の価格を計算してみましょう。
純金の計算時と同様に、2020年東京オリンピックの金メダルの556gの重さを用います。

割合は金が6g、銀が550gです。
金は先述の通り1gあたり9,246円で、銀は金同様の2023年10月の価格は田中貴金属によると1g約110円となっています。
つまり金メダルの価値は金の部分が9,246円/g × 6g = 55,476円、銀の部分が110円/g × 550g = 60,500円、それぞれを足して115,976円となり、約12万円の価値があることがわかります。

ただしこの計算は金メダルの原材料が純金と純銀である場合です。
実際にはメダルに使われているすべての金や銀が、純度の高いものではない可能性もあります。
その場合には純度による価格低下もありますので参考程度にしてください。

4. オリンピック以外のメダル

オリンピック以外のメダルには、どんなものがあるでしょうか。
メダルとは、さまざまな分野や目的で授与される金属製の記念品です。
例えば国際的なスポーツ競技や芸術祭、科学賞など、オリンピック以外でもメダルは作られています。

メダルは、金・銀・銅のように色や素材によってランクが付けられることが多いですが、必ずしもそうではありません。
メダルのランクは、授与される分野や伝統により、素材と異なることもあります。
オリンピック以外のメダルでも、デザインや希少性が高いものは価値も高くなります。

そのひとつに記念金貨と呼ばれるメダルがあります。
記念金貨は、国家的なイベントや記念事業などに合わせて発行される金製の貨幣です。
通常の硬貨と同じように流通する場合もあります。

しかし発行枚数が限られていたり、特別なデザインや意匠が施されていたりすることが多いので、ほとんどの場合はコレクションや記念品として扱われます。
そのためコレクターや収集家に人気があり、プレミアが付くことがあります。

記念金貨の価値は、素材、デザイン、発行枚数などで変化しますが、そのなかでも特に価値が高いとされるものは、純金製で発行枚数が少なく、希少性が高いものです。
実は日本でも希少な記念金貨が発行されていました。

◆ オリンピック記念金メダル

オリンピックの開催地や年度を記念して発行される金メダルです。
例えば1964年東京オリンピックでは、金銀銅の3枚セットでの記念金メダル販売がありました。
また2020年東京オリンピックの記念メダルもあります。

◆ 天皇陛下記念金メダル(天皇陛下記念金貨)

天皇陛下の即位や在位周年などを記念して発行される金メダルです。
1990年に天皇陛下御即位100,000円金貨幣が発行されました。
さらに1993年には皇太子殿下御成婚記念5万円金貨が発行されています。

◆ その他の記念金メダル(記念金貨)

さまざまな歴史的・文化的・社会的な出来事や人物を記念して発行される金メダルです。
例えば2019年には、ラグビーワールドカップ2019日本大会記念10,000円金貨幣が発行されました。
さらに2021年には、近代通貨制度150周年記念10,000円金貨幣が発行されています。

より珍しいメダルとして、日本国憲法施行70周年記念メダルの中には、全国でたった1個だけ発行された超限定版の記念金貨があります。
純金製で直径100ミリ、重さ1.2kgのものです。
この記念金貨は、1,200万円の価格で販売されました。

5. 金メダルには特別な価値がある

金は古くから人々にとって、希少価値の高い貴金属です。
実は第1回オリンピックの1位は銀メダルでした。
その後金属として価値が高く見分けやすいことから、1位に金メダルが送られるようになります。

オリンピックの金メダルは純金だけで作られていません。
その正体は金メッキされた銀メダルです。
しかしこれはあくまで素材の価値であり、メダルとしての価値は別にあります。

オリンピックの金メダルは、その裏にさまざまな物語があるからです。
それは金の価値以上に、人の心に残るものでしょう。
同じ金メダルでも、選手それぞれの物語が価値として込められているのです。

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