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メイプルリーフ金貨はどんな金貨? 知られざる魅力にせまる

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世界中のさまざまな国では、現在でも王室の文化が続いています。
イギリスのダイアナ妃やウィリアム皇太子といった名前を聞いたことがある人も多いでしょう。

メイプルリーフ金貨の表面には女王の横顔が彫られていますが、実はカナダには王室の文化はありません。
しかし金貨には、イギリスの『エリザベス女王』がモチーフに選ばれているのです。

ただ眺めているだけではわからなかった金貨の一面。
なんとなく知っていたつもりだったメイプルリーフ金貨の、知る人ぞ知る特徴を本記事では解説します。

女王を金貨に彫った理由や、国旗にも用いられるカエデの葉のデザインに込められた秘密や魅力とは。

1. メイプルリーフ金貨の基本

メイプルリーフ金貨はカナダの造幣局で発行されている金貨です。
純度99.99%の純金でつくられ、コレクションだけでなく、投資を目的とした『地金型金貨』の側面ももちあわせています。

種類は重量でわけられ、1トロイオンス、1/2トロイオンス、1/4トロイオンス、1/10トロイオンス、1/20トロイオンスの5種類が現在まで発行されています。

このトロイオンスは重さの単位です。
日本ではグラムで表示されています。

このような特徴をもつメイプルリーフ金貨ですが、はじめから投資を目的としてつくられていたわけではありません。
ウォルター・オットが南アフリカのクルーガーランド金貨に代わる金地金として考案してつくられた金貨がはじまりといわれています。

そこから現在まで45年にわたり、デザインが変わらずに発行され続けたメイプルリーフ金貨は、長い時間のなかで多くの人に愛され続けていることが伝わります。

またメイプルリーフ金貨は、それぞれの重さにあわせて、造幣局が額面の価値を保証しています。
たとえば1トロイオンスのメイプルリーフ金貨なら、50カナダドルの価値が保証されています。

もしカナダの通貨の価値が揺らぐようなことがあったとしても、このメイプルリーフ金貨は50ドルより価値が下がることはなく、一定の価値が約束されています。
しかし実際のところ、メイプルリーフ金貨は通貨よりも投資の目的で購入されることが多い金貨です。

その理由もまた、メイプルリーフ金貨の魅力が関係していますが、話が長くなるので詳しいことは後述を参照してください。

■ 金貨投資をはじめる前に

繊細なデザインと金投資をはじめるために、メイプルリーフ金貨を買う前に注意すべき点があります。

まず種類の部分で挙げたトロイオンスという重さの単位についてです。
日本では1gは1とカウントしていますね。
しかしトロイオンスの場合、グラムに直すと1トロイオンスは約31gになります。

つまり地金の価格を確認する際は、まず重さを変換して価格を計算しないといけません。
さらに通貨の単位も円とドルとで異なるので、それぞれの単位への両替も考慮しましょう。

せっかくデザインに惚れて金貨を購入するのに、考えることが多すぎます。
けれども反対にいえば、重さの単位や通貨の両替の事情さえ押さえておけば投資のなかでは比較的覚えることが少ないです。

専門知識を詰め込んでからはじめなくても良い、それが金貨投資のメリットです。

メイプルリーフ金貨はコレクターだけでなく、多くの投資家に好まれる地金型金貨です。
しかしメイプルリーフ金貨は投資用として注目が集まったことで、最初に紹介した5種類以外のサイズの金貨が、短期間だけ発行されるという事態が起こりました。

1994年、上記の5種類の金貨とあわせ、1/15トロイオンスのメイプルリーフ金貨が新しく発行されました。

けれども残念なことに、コレクターや投資家の期待にもこたえられずに、わずか1年で発行が終了してしまいました。
つくりかたやデザイン、純金の比重などもほかのサイズの金貨と変わりませんが、不人気の理由は明らかになっていません。

当時は評価が低い金貨でも、もし1/15トロイオンスのメイプルリーフ金貨が今でも残っているとしたら、投資よりもコレクターからの価値が高い金貨となるでしょう。

コレクターは自国のコインを集める傾向が強いです。
1年しか製造されていない金貨はかなりレアなため、カナダのコレクターからの需要は高いと予測できます。

このように投資用を前提に購入しても、のちのちコレクターからの需要による価格上昇の可能性もあります。
さらに時代ごとにコインの価値も変化します。
コインで多くの利益をだすことを考えているのであれば、長期を想定した運用を意識しましょう。

2. なぜカナダでイギリスの女王なのか

最初にも伝えましたが、メイプルリーフ金貨には投資以外にも繊細なデザインも魅力のひとつです。
表面にはイギリスのエリザベス女王の横顔が、裏面には国旗にも用いられているカエデの葉が彫られています。

しかしそこで以下のような疑問がわくはずです。
『カナダは国王が政治に関係するのか、そもそもカナダに国王が存在するのか』
今のカナダで政治を主導している人物は王ではなくトルドー首相です。
首相は当然王でないため、自国の貨幣に選ぶなら、イギリスの女王よりも自国の首相を選ぶほうが自然な流れといえます。

けれどもカナダには金貨のデザインに首相を選べない理由があるのです。
カナダはイギリス連邦王国に加盟しています。
イギリス連邦王国とは、イギリスの君主を自国の君主として定めた独立した国家のまとまりのことを呼びます。
現段階ではカナダだけでなく、オーストラリアやニュージーランドなどの15か国が加盟しています。

つまり国の政治の中心人物と、国を象徴する人物が別になるのです。
日本の皇室と首相の関係も似ていますね。
エリザベス女王はカナダの政治に関わりませんが、地位は首相と同じかそれ以上と認めること。
それがイギリス連邦王国に加盟する条件です。
国の政治の代表はトルドー首相ですが、カナダの国の象徴は、イギリスの王であるエリザベス女王を選ばなくてはいけないのです。

こうした理由から、メイプルリーフ金貨の表面にはイギリスの女王のデザインが彫られています。

3. とてつもない高技術をもつカナダ造幣局

カナダの事情とメイプルリーフ金貨の関係がわかったところで、デザインのさらなる魅力をみていきましょう。

突然ですが、日本では偽造を防止するために、紙幣や硬貨に特別な技術が施されていることはご存知でしょうか?

千円札などの紙幣は表を上にして、前方に傾けることで、中央の円形の部分や左下の黒い雲のような形をした部分に、数字や絵柄が浮かび上がります。
『すかし』や『すき入れ』と呼ばれるこの技術は、造幣局でしか扱うことができません。

これらの技術を知っていれば、誰でも簡単に偽物と本物の紙幣を見分けることができるほか、偽札の流通を個人で止めることもできます。

また硬貨にも偽造対策が施されており、500円玉なら側面の凹凸の部分がわざとななめに彫られています。
側面の凹凸部分のギザギザが斜めなので、『斜めギザ』と呼ばれている技術です。

一方メイプルリーフ金貨にも偽造防止の技術があります。
元はカナダの1ドル硬貨や2ドル硬貨に施されていた技術で下が、2013年以降、さらにセキュリティ対策を強化した技術が、メイプルリーフ金貨に使用されています。

2013年以前のメイプルリーフ金貨では確認できませんが、カナダ造幣局はメイプルリーフの裏面にレーザー加工である模様を彫りました。

メイプルリーフ金貨の裏面にはカナダの国旗とおなじメイプルリーフが彫られています。
全体的に大きく彫られた一枚の葉の茎の部分。
右端のトロイオンスの数字の上に、小さなカエデの葉があります。

一見、中央の部分と同様のつくりに見えますが、この小さなカエデの葉こそ、カナダ造幣局流の『ギザ』の技術です。

小さなカエデの葉はレーザー技術を用いて、マイクロ単位の細かなデザインで彫られています。
葉の中心部分には製造された年月の下二桁が刻まれているので、つくられた年代ごとに数字が変わる点もじつはセキュリティ対策の一部なのです。

メイプルリーフ金貨の偽造防止対策はまだあります。
たとえば金貨に組み込まれたセキュリティマークを認証機で撮影し、データーベースと照合することで真偽を判断できる『BULLION DNA』

『BULLION DNA』は、カナダ造幣局とEDGYN SASというデジタル保護に特化した企業が共同で開発した技術です。
ほかの金貨では実現していない、まさにメイプルリーフ金貨だけの技術といえます。

BULLION DNAは前述で紹介したレーザー技術によるカエデの葉の刻印よりも、さらに高いセキュリティで金貨を守ることができるようになったシステムです。

しかしこの技術は2014年の1トロイオンスのメイプルリーフ金貨から組み込まれるようになったので、2013年製の金貨はレーザー技術で真偽を確かめる方法しかありません。

これらの技術に関して、カナダ造幣局のイアン・E・ベネット社長兼最高経営責任者は以下のように語りました。

「傑出したクオリティと革新的な製品を継続的に提供します」

世界中で投資用金貨として選ばれ続けたメイプルリーフ金貨の人気の秘訣は、長きにわたるコイン製造への情熱があったからかもしれませんね。

4. 特殊なデザインは価値が高い

現代ではあたりまえの技術も、当時では予想できない最先端の技術でした。
レーザー技術や認証システムはかなり画期的で、近未来的な技術をほうふつとさせます。
しかし世界で初めて『カラー金貨』の技術が使われたのは、このメイプルリーフ金貨です。

本来、金貨は金でできているので、素材の金の輝きを活かす製造が主流でした。
たとえばコインの表面の模様を細かく彫ることで、コインを芸術作品のように仕上げたり、色がなくても誰でもわかるデザインを考えたり。

それらもまたコインをコレクションしたい意欲を高める魅力のひとつではありますが、色がつくことにより、さらにコインの芸術性を高めることに成功しました。

メイプルリーフ金貨の表面に版を印刷することで、金貨の上から色をつけることができます。
裏面のカエデの葉が全体的に赤紫色に描かれたメイプルリーフ金貨は、以前よりもはっきりと『カエデの葉』が主張されるデザインへと変化しました。

せっかくならカラー版も集めてみたいと考える人もいるでしょう。
しかしこのメイプルリーフ金貨は1990年に約1万枚しか発行されていません。
メイプルリーフ金貨誕生から20周年を記念して発行された特別なものなので、カラー金貨の技術と希少性があわさり、メイプルリーフ金貨のなかではかなり価値が高いです。

メイプルリーフ金貨はほかにも『ホログラム加工』や『花火が描かれた』バージョンなどの特殊なデザインも複数あります。
絵柄だけでも見て楽しめるだけでなく、投資でも使える金貨は楽しみながら投資をしたい人にぴったりです。
けれども特別なデザインは希少であることが多いので、集めるには相当な労力が必要です。
そしてこれらのメイプルリーフ金貨は総じて高い値段で取引されています。

5. 超巨大!驚きのメイプルリーフ金貨

意外かもしれませんが、私たちはメイプルリーフ金貨の表向きの事情しか見えていません。
カナダ造幣局の努力やなぜつくられたかといった理由など。
知ろうと思わなければ知ることができない情報がいくつかあったのではないでしょうか。

裏面のカエデの葉に色をつけたり、ホログラム加工を施したり。
これからご紹介するメイプルリーフ金貨は、上記の特徴が小さなものに感じてしまうほど、ビッグな特徴です。

2007年、カナダ造幣局は額面が『100万ドル』の3.215トロイオンスのメイプルリーフ金貨を発行しました。
今まで発行された金貨でも額面は最大50ドルです。
約2万倍の金額にも驚かせますが、それよりも大胆で驚きの要素はその重さです。

『1.メイプルリーフ金貨の基本』にて、グラムとトロイオンスは重さがそれぞれ異なる点を解説しました。
1トロイオンスは約31g、つまり3.215トロイオンスは約100gです。
100gの重さが想像しにくいかもしれませんので言い換えますと、1枚で100円硬貨14枚ぶんの重さです。

当時の金価格で計算しても破格の値段がつくと容易に予想できます。
発行された時点ですでに、4億5千万以上価値があるといわれていたほどです。

現代の金価格で計算しても、トロイオンスで約6,500ドル、グラムに直して約98万円と、大きさだけでなく価値もビッグなメイプルリーフ金貨です。

あまりにも大きすぎる金貨なので、さまざまな『一番』の数字が記録されたギネスブックには『世界一大きい金貨』と登録されました。
カナダ造幣局は画期的な金貨をつくったことで、今まで以上にメイプルリーフ金貨の知名度を高めることに成功しました。

ウォルター・オットは以下の目標をかかげていました。
「世界で最も純度が高く、最も人気になる金貨を発行する」

当時の投資向けの金貨の代表にあったクルーガーランド金貨は、実は純金ではなく、金の割合が91.7%でした。
そこで後から出てきた純金のメイプルリーフ金貨が注目を集めました。

純金の金貨が市場に現れた衝撃は、相当なものだったでしょう。
デザイン性だけでなく金貨投資にも一石を投じたメイプルリーフ金貨は、今はまさに時代の最先端の『革新的』で『世界で人気』のコインにまで昇りつめました。

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