金貨投資、手取り足取りおしえまっせ!
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歴史上の金本位制度から金の価値を読み解く 金の資産的価値はいつから高まった?

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古くから貴金属は東西を問わず、高貴なものの象徴でした。
特に金は権力者の象徴とされ、宮殿や王城、数多くの装飾品に使われた記録が残っています。

また日本における小判やイギリスのソブリン金貨のように、多くの国では貨幣としても用いられました。
現代ではIT産業や工業触媒などの産業の根幹を成しているだけではなく、投資の対象としても高い価値が保証されています。

このように人類の経済史を語る上で金の存在は非常に重要です。
本記事では金を自国通貨の基準に置く経済体制、いわゆる『金本位制度』の概要や歴史を解説し、なぜ金が古くから価値が高い貴金属であったのか紐解いていきます。

1. 金本位制とは

そもそも本位制度とは、一国の通貨単位の基準に関する経済的、もしくは法的な秩序や体形のことを指します。
たとえば江戸時代の経済体系は、幕府や藩が農民から徴収した年貢米を現金化し、物資の購入に充てる経済でした。
いうなれば米が経済の基盤となる『米本位制度』です。

しかし農作物は年によって収穫量が変動するため、価値が一定になりません。
収入に大きな差が生まれやすく、経済が安定しないという欠点があります。

そこで各国は価値が一定になりやすいもの、つまり貴金属に目をつけました。
金や銀などの貴金属は供給量が限定されており、一定の価値を持ち続けるため、モノの共通の尺度として最適です。
そのため各国は金を自国経済の基盤とする金本位制を導入しました。

そして金を貨幣として流通させはじめました。
このように金を貨幣として扱うことを『金貨本位制度』といいます。
金貨本位制度のもとでは金貨の鋳造や流通、そして輸出入が自由に行われるため、貨幣の供給量を自然と適切な量に調整することが可能です。

しかし現実的な使用を考えたときに、金貨は重く不便、摩耗するなどの理由で流通させることが困難です。
そこで各国は額面に記された額の金と交換できる兌換紙幣(だかんしへい)を発行しました。

銀行や国家が金を集中的に保有し、いつでも金と紙幣の交換に応じることで紙幣の信用を維持する仕組みです。
これを『金地金本位制』といいます。

『金貨本位制度』も『金地金本位制』も国家に十分な量の金がないと実施できません。
そのため金の保有量が少ない国では自国通貨を、潤沢に金を保有している国の通貨と一定のレートで交換できるように設定します。

たとえば戦後日本は1ドル360円とドルと円の交換レートを設定していました。
これにより360円に1ドルぶんの金と同じ価値を持たせることができます。
この制度を『金為替本位制』といいます。

■ なぜ金本位制をはじめたのか

歴史を紐解くと、金が各国の貨幣制度の中心になったのは近代に入ってからです。
金は歴史的にも産出量が少なく、どの国も通貨にできるほどの量の金を保有していませんでした。

そのため多くの国では、金と違い通貨を鋳造できる程度に潤沢で、かつ価値もある銀を経済の基盤とする銀本位制を導入していました。

そんななか1816年にイギリスで貨幣法が制定されます。
同時に発行がはじまったソブリン金貨を1ポンドの価値がある貨幣として流通させることで、本格的に金本位制がはじまったのです。

当時、世界の工場と呼ばれた経済大国のイギリスが金本位制を導入したことで、イギリスと貿易をしたい各国で金本位制への移行が進みました。

また19世紀なかばのアメリカやオーストラリアでのゴールドラッシュの影響もあり、一気に金の供給量が増加しました。
供給量が増えたことで、各国が金本位制を導入できるほど十分な量の金を保有できるようになり、19世紀末までに金本位制は欧州圏における経済秩序として確立することとなります。

2. 日本の金本位制

日本も明治時代に入り金本位制の導入の検討を開始します。
しかし海外と日本との金と銀の交換比率の大きな乖離があったため、幕末には多くの金が海外へ流出してしまい、金本位制を導入できるほどの潤沢な金がありませんでした。

日本は貨幣の額面価値と金の価値を一致させることができないまま、強引に制度だけを導入し、金本位制を開始してしまいます。

形式的には1871年の新貨条例によって、金との兌換紙幣の発行をはじめ、金本位制が開始されます。
しかし当時の東洋における貿易は銀貨による決済が一般的であったため、日本は金貨とあわせ、対外決済用の銀貨を同時に鋳造していました。

結果としてこの銀貨が国内で流通したことや、日本銀行の設立による紙幣発行の一本化もあり、日本国内には金よりも銀が多く保有されるようになります。
実質的には銀本位制と呼べる状況になったのです。

しかし当時は主要各国が金本位制へ移行していた時代です。
加えて世界的に銀の増産が相次いだため、銀の価値は一気に下落しました。
銀本位制の明治日本にとっては、自国通貨の価値を下げ、貿易にも支障をきたすこととなりました。

その後、日清戦争で清国から得た賠償金を元手に、十分な金が用意できた日本は再び金本位制を導入します。
1897年の貨幣法の制定により、実質的にも日本で金本位制がはじまりました。

■ 日本で金本位制が廃止された理由

金本位制の最大の問題点は、各国が持っている金の総量以上に通貨を発行できないことです。
平時にはインフレを抑え物価の安定に寄与する制度ですが、同時に国外への金の流出を招くリスクもともないます。

その顕著な例が、1914年に始まった第一次世界大戦です。
国内の経済全てを戦争に注ぎ込む総力戦のため、各国ともに莫大な対外支出に悩まされることになりました。

そこで各国は金本位制を中断し、金の兌換停止と輸出禁止に踏み切ります。
自国で通貨発行量を調整できる管理通貨制度へと移行したことで、戦費を確保することに成功しました。

しかし第一次世界大戦後、戦争による被害の少なかったアメリカは1919年に金本位制へと復帰します。
これを皮切りに、欧州各国は続々と金本位制に復帰していきました。
金本位制に変わっていく世界情勢の中で、日本もまた金本位制への復帰を検討していましたが、関東大震災や中国の辛亥革命などの影響もあり、その機会はなかなか訪れませんでした。

■ 世界恐慌による金本位制の停止

世界恐慌とは1929年から1933年に世界中の経済が停滞した事態のことです。
アメリカから世界に広がった不況は、日本に限らず世界各国が金本位制から再離脱するきっかけになりました。

金本位制では自国の経済状況に関係なく一定の通貨量しか発行できません。
恐慌から回復するために多くの通貨が必要になるような状況下では、逆に景気向上の足かせになります。

1931年にはイギリス、1933年にはアメリカがそれぞれ金本位制を停止し、再び管理通貨制度へと移行しました。
その後、1937年にフランスが停止したことで全ての国が金本位制から離脱しました。

戦後は世界一の金保有量であったアメリカを中心とした経済体制が確立されました。
アメリカは金1オンスを35USドルと固定。
USドルに対する各国通貨の交換比率を定めた金本位制、いわゆるブレトン・ウッズ体制が発足します。

これにより日本と西欧諸国が間接的ではあるものの、再び金本位制に復帰することとなりました。
しかしこの体制も1971年の金・ドルの兌換停止宣言であるニクソン・ショックにより金本位制が有名無実化し、1978年には正式にUSドルと金の兌換が停止され、金本位制は完全に終了しました。

3. 金本位制のメリットとは

現代の経済事情では、金本位制のデメリットの方が勝るため、金本位制からは多くの国が離脱し、現在採用している国は存在しません。
かわりに自国の経済状況に見合った通貨量を発行する管理通貨制度を採用しています。

しかし金本位制度が100年の長きに渡り世界経済の秩序であったのには理由があります。
金本位制の他のメリットについて知ることで、金の需要が高い理由がみえてきます。

メリット(1) 金によって紙幣価値を確立する

通貨はモノの価値を測る尺度でもあります。
しかし尺度であるためには、国民全員が『価値がある』と共通した認識を持たなければなりません。

そのことを考慮すると、古代から希少性と価値の高さを備えた金は、通貨として最適と言えるでしょう。
有史以来発行された通貨の多くが貴金属でできているのは、貴金属自体が国民全員が納得できる価値があるモノだからです。

けれども実際に金貨を流通させると、盗難などのリスクが常に付き纏う上に、持ち運びに不便です。
またどうしても高額貨幣になるため、少額決済には向きません。
そのため持ち運びに優れた紙幣を金貨の代用品とします。

紙幣は紙なのでそれ自体は価値を持ち得ません。
通貨として通用するのは、国家が『いつでも同額の金と交換できる』という保証があるからです。

紙幣を刷り過ぎると、いざというときに金との交換ができなくなり、国家としての信用を失います。
金本位制の時、国家は必要以上の紙幣を発行しません。
紙幣発行の安定は紙幣の価値が安定するため、インフレを防ぐことができます。

メリット(2) 輸入や輸出がスムーズにできる

金本位制の持つもう1つのメリットは、輸出入がスムーズであることが挙げられます。
各国が金という1つの品物に対して、等価となる通貨を発行するため、自国通貨と外国通貨の交換が容易です。

国際決済も非常に簡単に行えるため、裏を返せば、金本位制ではない国との為替は安定しません。
各国がイギリスの金本位制に追随したのも、これが理由です。

為替相場が安定することによって貿易も活発になります。
為替相場が固定されていない状況では、企業にとって貿易時の為替変動による損益は気になるところです。

しかし為替が固定されていれば、変動による損益の心配をする必要がありません。
そのため金本位制を採用している国同士であれば、貿易においてシームレスなやり取りが可能です。

また金本位制が国際的秩序であった時代は、貿易とそれに伴う金の輸出入によって通貨どうしの均衡をもたらす効果もありました。
金本位制は国際的な景気の自動調節機能を持つ通貨制度だったのです。

4. 現在でも価値の高い金

日本においては戦争の混乱もあり金本位制が形骸化していたものの、1988年までは法律的に金貨は現行貨幣として使用できました。
現在では金を貨幣に用いる場合は、記念コインなどに使われることが一般的であり、これらの貨幣は通貨としては使用されていません。

貨幣として使われなくとも、金自体の資産価値が失われたわけではありません。
現代においても、金は高い価値を持ち続けています。

■ 通貨よりも価値があった金

金本位制から脱した現在。
金の価値は貨幣価値とは無関係であり、ほかのモノと同様に需要と供給のバランスによって価値が決定されます。

現代において、金は装飾品や投機目的の地金だけではなく、さまざまな工業製品にも利用されるため、非常に大きな需要のある金属です。
しかし需要に対して供給量は常にひっ迫しているので、金は常に高額で取引されています。

世界的にも経済情勢の先行きが不透明である現在においては、現物資産である金の需要はますます高まっています。
安定した価値を持ち続ける金は、投資の世界においては守りの投資として、安定した収益を得られるため、多くの投資家に人気の投資先です。
いざとなれば売却による利益も見込めるため、資産としての価値もあります。

■ 金本位制がもたらした影響

100年以上の長きに渡り金本位制は世界経済の秩序でした。
19世紀における列強諸国の産業や経済の発展は金本位制なしに語ることはできません。

同時に金本位制は金を持つ者と持たざる者に二分してしまい、二度の世界大戦の遠因ともなりました。
アメリカの経済学者ケインズは金本位制を『未開社会の遺物』と断じ、世界恐慌後に金本位制に復帰しようとした各国の政治家を批判しています。

しかし金本位制によって国際的な通貨秩序が確立されたことも事実です。
共通した価値を持つモノを活用した統一的な通貨秩序のもと、各国が活発に貿易を行ったからこそ、現在の安定した経済体制が成り立っています。

おそらく人類は今後も金に振り回されることでしょう。
その時は金本位制で得た失敗を活かし、人類はさらに洗練された通貨体制を確立することを期待しましょう。

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