ウルグアイ・ペソ金貨の買取価格一覧
1930年発行のウルグアイ5ペソ金貨は、ウルグアイ共和国建国100年を記念して発行されました。この金貨は100,000枚鋳造されましたが、実際に発行されたのは14,415枚のみでした。
ウルグアイ 5ペソ金貨
本日の買取価格 |
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ウルグアイ5ペソ金貨のデザインと価値、ウルグアイの歴史について
ウルグアイはこれまでに、50ペソ試鋳金打貨(1968年)や10ペソ試鋳金貨(1969年)など、いくつかの金貨を発行しています。
1930年に発行されたウルグアイ5ペソ金貨もそのひとつです。
建国100年を記念して発行されたこの金貨のデザインからは、ウルグアイの苦難の歴史が感じられます。
この記事では、そんなウルグアイ5ペソ金貨についてご紹介します。
ウルグアイ5ペソ金貨の概要
ウルグアイ5ペソ金貨は、ウルグアイ(正式名称:ウルグアイ東方共和国)の建国100年を記念して1930年に発行されました。
この金貨は10万枚鋳造されましたが、実際に発行されたのは1万4,415枚のみでした。
名称 | ウルグアイ 5ペソ金貨 |
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発行国 | ウルグアイ |
質量(g) | 8.485 |
直径(mm) | 22 |
材質 | 金 |
品位(karat) | K22 |
1930年頃のウルグアイについて
ウルグアイ5ペソ金貨が発行された1930年とその前後は、ウルグアイ国民にとって良くも悪くも印象深い時代でした。
1903年、第19代ウルグアイ大統領に就任したホセ・バッジェ・イ・オルドーニェスは、ウルグアイの民主化に着手します。
その主な功績は次の通りです。
- 年金法の制定(1904年)
- 離婚法の制定(1907年)
- ラテンアメリカ初の8時間労働法の制定(1915年)
- 電気、郵便事業などの国有化、教育の整備、社会保障の拡充
- 国家とカトリック教会の法的な分離(1918年)
このように民主的な国家へと大きく変貌を遂げたウルグアイは、後に「南米のスイス」と呼ばれるようになります。
また、1930年に開催された第1回FIFAワールドカップ・モンテビデオ大会では、ウルグアイ代表が優勝を果たし、国民に大きな誇りと喜びをもたらしました。
他方、経済の面では順調とはいえず、1929年に起きた世界恐慌により大打撃を受けました。
その影響が長引き、ウルグアイは、1973年と1993年の二度にわたって通貨単位の切り下げ(デノミネーション)を実施しています。
このように、ウルグアイ5ペソ金貨が発行された1930年とその前後は、ウルグアイ国民にとって希望と混乱が入り混じった時代だったのです。
ウルグアイ5ペソ金貨のデザイン
ウルグアイ5ペソ金貨は、建国100年を記念するのに相応しいデザインとなっています。
裏面のデザインは「CENTENARIO DE 1830」「1930」「5PESOS」という文字です。
「CENTENARIO」とは、スペイン語やポルトガル語で「100周年」の意味です。
また、「1930」は発行年である1930年を、「5PESOS」は5ウルグアイペソを表しています。
表面のデザインは、「REPUBRICA ORIENTAL DEL URUGUAY」「ARTIGAS」という文字、そして男性の横顔です。
「REPUBRICA ORIENTAL DEL URUGUAY」とは、ウルグアイ東方共和国の意味です。
そして「ARTIGAS」とは、彫られている横顔の男性・アルティガス将軍を指しています。
アルティガス将軍はウルグアイ建国の功労者と言われており、建国100年を記念するウルグアイ5ペソ金貨のデザインにはぴったりの人物です。
ウルグアイ建国の功労者・アルティガス将軍について
1800年代初頭、ウルグアイという国はまだ存在しておらず、そこはスペインの植民地でした。
そんななか、アルゼンチンの支援を得たアルティガス将軍は、1811年にスペインに対する独立運動を開始します。
1815年、アルティガス将軍はバンダオリエンタル(後のウルグアイ)自治政府樹立に成功しました。
ところが、1817年にポルトガルからの侵略を受け、政権の座を追われてしまいます。
その結果、アルティガス将軍は1820年にパラグアイへ亡命しています。
これにより独立への道は閉ざされたかに思われましたが、1825年、アルゼンチンに亡命していた33名のウルグアイ人が中心となってモンテビデオを奪回。
同年8月25日に独立を宣言すると、1830年には憲法が制定され、正式にウルグアイ東方共和国となりました。
ウルグアイ5ペソ金貨の価値
ウルグアイ5ペソ金貨の取引価格は、2024年10月時点で9万円~30万円ほどです。
このように幅があるのは、金相場が変動していること以外に、硬貨の状態によっても取引価格が大きく変わるためです。
新品または非常に状態が良いと30万円ほどの価値がありますが、以下のような状態だと取引価格が大きく下がります。
- キズやスレがある場合
- 外箱や内箱などに傷み、汚れがある場合
- 付属品が欠品している場合
- その他、メンテナンスを要するダメージがある場合
ウルグアイが発行した他の金貨
ウルグアイは、ウルグアイ5ペソ金貨以外にも次のような金貨を発行しています。
- ウルグアイ 紋章 50ペソ試鋳金打貨 1968年
- ウルグアイ5ペソ試鋳金貨 1969年
- ウルグアイ10ペソ試鋳金貨 1969年
名称 | ウルグアイ紋章 50ペソ試鋳金打貨 | ウルグアイ5ペソ試鋳金貨 | ウルグアイ10ペソ試鋳金貨 |
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発行国 | ウルグアイ | ウルグアイ | ウルグアイ |
発行年 | 1968年 | 1969年 | 1969年 |
質量 | 5.25g | - | - |
直径 | 24.5mm | 20mm | 23mm |
材質 | 金 | 金 | 金 |
品位 | K18 | K18 | K18 |
これらも希少価値の高い金貨です。
ただし、ウルグアイ5ペソ金貨と同様に、状態によって取引価格は大きく変わります。
ウルグアイ5ペソ金貨についてのまとめ
ウルグアイ5ペソ金貨は、1930年にウルグアイ東方共和国の建国100周年を記念して発行された硬貨です。
表面のデザインはウルグアイ建国の功労者・アルティガス将軍の横顔、裏面には「CENTENARIO DE 1830」「1930」「5PESOS」と彫られています。
1930年といえば、ウルグアイが世界恐慌による経済的ダメージで苦しんでいた年です。
その一方で、第1回FIFAワールドカップでウルグアイが優勝した年でもあります。
ウルグアイ5ペソ金貨はこうした希望と混乱が入り混じった時代に発行された貴重な硬貨なのです。
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