1998年に開催された長野冬季オリンピックを記念して発行された長野オリンピック記念硬貨。当時は大きな話題となりましたが、現在の価値はどれほどなのでしょうか。
この記事では、長野オリンピック記念硬貨の種類や買取相場、高く売るためのポイントについて詳しく解説します。
長野オリンピック記念硬貨とは
長野オリンピック(長野五輪)記念硬貨は、『長野オリンピック冬季競技大会記念硬貨』とも呼ばれ、1998年に長野県で開催された冬季オリンピックを記念して発行された硬貨です。
この記念硬貨の大きな特徴は、500円白銅貨・5000円銀貨・10000円金貨の3種類が、それぞれ3回に分けて異なる絵柄で発行されたことです。そのため、計9種類の硬貨が存在します。
硬貨の表面には、スキージャンプやスピードスケート、アイスホッケーといった長野オリンピックを代表する競技の図案が美しく描かれているのが特徴です。
それぞれの硬貨が冬季スポーツの躍動感を表現しており、コレクターにも人気があります。
長野オリンピック記念硬貨の買取相場
長野オリンピック記念硬貨の買取価格は、種類によって大きく異なります。ここでは、それぞれの硬貨の現在の価値について詳しく解説します。
5000円銀貨や500円白銅貨は両替品として扱われる
5000円銀貨と500円白銅貨については、発行枚数が多いこともあり、現在プレミア価値はほとんどついていません。そのため、買取店でも両替品として扱われることが多いのが実情です。
これらの硬貨を換金したい場合は、買取店よりも銀行窓口で両替をお願いするのがおすすめです。額面通りの価値で確実に交換できるため、損をすることはありません。
10000円金貨は金相場に応じて買取価格が決まる
10000円金貨についても、各図柄の発行枚数が55,000枚と比較的多く、記念硬貨としてのプレミア価値はほぼついていません。
しかし、10000円金貨の素材はK24(24金)の純金製で、重量は15.6gという高純度の金が使用されています。そのため、記念硬貨としての価値ではなく、純金としての価値が評価されます。
市場の金相場は、国際的な需給バランスや経済情勢、為替レートなどによって日々変動しています。近年、金相場は高騰傾向にあり、長野オリンピック記念10000円金貨の買取価格も上昇を続けています。
例えば、2025年11月時点での金の相場は1gあたり約21,000円です。そのため、15.6gの長野オリンピック記念金貨の買取価格は、21,000円×15.6gで327,600円にもなります。
これは額面の10000円を大きく上回る価値であるため、銀行に両替をお願いするよりも買取店で買取をした方がはるかに得であることがお分かりいただけると思います。
ただし、上記はあくまでも2025年11月時点での金相場を元にした参考価格です。金相場は日々変動するため、実際の買取価格は査定時の相場によって異なります。
『金貨買取本舗』の最新の価格につきましては、以下よりご確認ください。
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長野オリンピック記念硬貨の種類一覧
長野オリンピック記念硬貨は全部で9種類が発行されました。
ここでは、それぞれの硬貨について、発行時期・発行枚数とともに詳しくご紹介します。
長野オリンピック記念10000円金貨

10000円金貨は、3つの図柄が発行されました。
いずれも発行枚数は各55,000枚で、素材はK24(純金)15.6g、直径26mmです。
表面には、それぞれ異なる競技の図案が描かれ、裏面は共通で長野県の県花である『りんどう』と、オリンピックの五輪のロゴがデザインされています。
| 種類 |
発行年 |
表の図案 |
発行枚数 |
| 1次発行 |
1997 |
ジャンプ |
55,000枚 |
| 2次発行 |
1997 |
フィギュアスケート |
55,000枚 |
| 3次発行 |
1998 |
スピードスケート |
55,000枚 |
ジャンプ(第1次発行)
第1次発行の金貨は、スキージャンプの躍動的な瞬間を捉えた図案です。選手が空中を舞う姿が印象的に描かれています。
長野オリンピックでは、岡部孝信選手、斎藤浩哉選手、原田雅彦選手、船木和喜選手がスキージャンプ団体競技で金メダルを獲得。
これにより、日本では夏季・冬季オリンピック通算100個目の金メダル獲得となり、今大会にとってスキージャンプは特別な競技となりました。
船木選手は、ラージヒル個人でも金メダルを獲得しています。
フィギュアスケート(第2次発行)
第2次発行の金貨では、優雅なフィギュアスケートの演技シーンが表現されました。
氷上を回転する選手の躍動感が感じられる美しいデザインです。
スピードスケート(第3次発行)
第3次発行では、力強いスピードスケートの滑走シーンがスピード感あふれる構図で描かれています。
日本では、清水宏保選手が男子500メートルにおいて金メダルを獲得。
ショートトラックスピードスケートでも西谷岳文選手が金メダルを獲得し、日本冬季五輪史上最多金メダルの記録に貢献しました。
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長野オリンピック記念5000円銀貨
5,000円銀貨も、3つの図柄が発行されました。
発行枚数は各500枚で、素材は銀925/銅75、量目(重さ)15g、直径30mmです。
表面には、金貨同様それぞれ異なる競技の図案が描かれ、裏面は共通で長野県の県獣である『かもしか』と、オリンピックの五輪のロゴがデザインされています。
| 種類 |
発行年 |
表の図案 |
発行枚数 |
| 1次発行 |
1997 |
アイスホッケー |
500万枚 |
| 2次発行 |
1997 |
バイアスロン |
500万枚 |
| 3次発行 |
1998 |
パラリンピック滑降 |
500万枚 |
アイスホッケー(第1次発行)
女子アイスホッケーが初の正式種目となった長野オリンピック。
日本チームは残念ながら1次リーグ5戦全敗で敗退という形に終わりましたが、今大会を象徴する競技のひとつといえるでしょう。
硬貨の表面には、氷の上を颯爽と滑るアイスホッケー選手の姿が描かれています。
バイアスロン(第2次発行)
第2次発行銀貨には、スキーと射撃を組み合わせたバイアスロン競技の様子が刻まれています。
上部にはライフル銃を構えて滑る選手の全身像、下部にはライフル銃を構える選手の上半身がアップで描かれた臨場感あふれる構図です。
パラリンピック滑降(第3次発行)
雪山の急斜面を滑り降り、その速さを競う滑降(ダウンヒル)競技。
第3次発行の銀貨にも、スピード感あふれるアルペンスキーの滑降シーンが表現されています。
長野オリンピック記念500円白銅貨
500円白銅貨も、金貨・銀貨同様に3つの図柄が発行されました。
発行枚数は各2000万枚で、素材は銅750/ニッケル250、量目(重さ)7.2g、直径26.5mmです。
表面には、金貨同様それぞれ異なる競技の図案が描かれ、裏面は共通で長野県の県鳥である『雷鳥』と、オリンピックの五輪のロゴがデザインされています。
| 種類 |
発行年 |
表の図案 |
発行枚数 |
| 1次発行 |
1997 |
スノーボード |
2000万枚 |
| 2次発行 |
1997 |
ボブスレー |
2000万枚 |
| 3次発行 |
1998 |
フリースタイル |
2000万枚 |
スノーボード(第1次発行)
第1次発行の500円白銅貨には、当時新しい競技として注目されていたスノーボードの躍動感が表現されています。
長野オリンピックでは、大回転とハーフパイプの2種目が正式種目として採用されました。
ボブスレー(第2次発行)
「氷上のF1」とも呼ばれるボブスレー。
氷のコースを鋼鉄製のそりで滑走してタイムを競い、最高時速150kmに達するともいわれています。
第2次発行の500円白銅貨の表面には、高速でコースを滑走するボブスレーの迫力あるシーンが描かれています。
フリースタイル(第3次発行)
第3次発行白銅貨に採用されたのは、華麗なジャンプと技が特徴のフリースタイルスキーの図案です。
長野オリンピックでは、里谷多英選手がフリースタイル女子モーグルで金メダルを獲得しました。
長野オリンピック記念プルーフ貨幣セット
長野オリンピック記念硬貨は、単独での販売のほかに、プルーフ貨幣セットとしても販売されました。プルーフ貨幣とは、特殊な技術で鏡のように磨き上げられた、コレクター向けの高品質な硬貨のことです。
長野オリンピック記念プルーフ貨幣セットには、以下の3つの種類が存在します。
- 金貨単独セット
- 10000円金貨、5000円銀貨、500円白銅貨の3点セット
- 5000円銀貨、500円白銅貨の2点セット
これらのプルーフ貨幣セットは、専用の化粧箱や証明書が付属しており、保存状態が良好なものが多いため、単独の硬貨よりも買取価格が高くなる傾向があります。
長野オリンピック記念硬貨を高く売るためには?
長野オリンピック記念硬貨、特に10,000円金貨をより高く売るためには、いくつかのポイントがあります。
査定に持ち込む前に確認して、売却を有利に進めましょう。
セット内容や付属品はなるべく揃えて査定に出す
プルーフ貨幣セットの場合、専用の化粧箱、証明書、説明書などの付属品が揃っていると、査定額がアップする可能性があります。硬貨単体だけでなく、購入時のセット内容をすべて保管しておくことが重要です。
また、付属品の有無は真贋判定の材料にもなり、査定をスムーズに進める働きも持ちます。査定に持ち込む際は、引き出しや押し入れを探して、付属品がないか確認してみましょう。
複数の業者に査定を依頼する
買取業者によって査定基準や買取価格が異なります。1社だけでなく、複数の業者に査定を依頼することで、より高い価格で売却できる可能性が高まります。
特に金貨の場合、金相場の反映方法や手数料の設定が業者ごとに異なるため、比較検討することが大切です。
最近では、オンラインや電話での簡易査定を行っている業者も多いので、まずは気軽に相談してみるとよいでしょう。
自宅で簡単!LINE査定を利用する
金貨や硬貨に詳しい買取店を選ぶ
長野オリンピック記念硬貨、特に10000円金貨を売却する際は、金貨や記念硬貨の買取実績が豊富な専門店を選ぶことが重要です。
専門知識を持つ査定士がいる店舗であれば、金の純度や重量を正確に測定し、最新の金相場に基づいた適正な価格を提示してくれます。
一般的なリサイクルショップや質屋では、記念硬貨の専門知識が不足している場合があり、適正価格よりも安く買い取られてしまう可能性があります。
長野オリンピック記念硬貨の買取なら『金貨買取本舗』へ
長野オリンピック記念硬貨は、500円白銅貨と5000円銀貨は額面通りの価値ですが、10000円金貨については金相場の高騰により、現在額面以上の価値があります。
売却を検討される際は、金貨や記念硬貨の専門知識を持つ買取店を選び、複数の業者で査定を比較することが大切です。金相場は日々変動するため、気になる方は早めに査定を受けてみることをおすすめします。
『金貨買取本舗』では、金貨や記念硬貨の買取を専門に行っており、最新の金相場に基づいた適正価格での査定を行っています。
無料査定も承っておりますので、お手元の長野オリンピック記念硬貨の価値が気になる方は、お気軽にご相談ください。