親や祖父母から譲り受けた記念硬貨、大切に保管してきたけれど「いったいいくらの価値があるんだろう」と気になっていませんか。
平成2年に発行された天皇陛下御即位記念500円硬貨は、当時多くの方が購入された記念硬貨です。
思い出の詰まった硬貨を手放すべきか迷っている方に向けて、現在の価値と賢い選択肢をお伝えします。
天皇陛下御即位記念硬貨(500円白銅貨)とは?
天皇陛下御即位記念500円硬貨は、1990年(平成2年)11月に、明仁天皇(現在の上皇陛下)の御即位を記念して発行された記念硬貨です。
品位は、銅750/ニッケル250の白銅製で、重さは13gです。
表面にはかつて皇室の重要な儀式で使用された「特別御料儀装車(現在は『儀装馬車1号』と呼ばれる)」の図案、裏面には鳳凰と菊花紋章がデザインされています。
発行枚数は3,000万枚と比較的多く、多くの国民が記念として購入したため、現在でも多数が保管されています。
なお、明仁天皇の御即位を記念して発行された貨幣には、この500円硬貨のほかに10万円金貨もあります。金貨は限定発行だったため、こちらは高い価値を持っています。
天皇陛下御即位記念硬貨(500円白銅貨)の現在の価値は?
結論から申し上げますと、残念ながら天皇陛下御即位記念500円硬貨には、現在プレミア価値はほとんどついていません。
発行枚数が多かったことや多くの方が記念として保管していることから、希少性が低く、コレクター市場でも額面以上の価値がつくことは稀です。
買取店では両替品として扱われることが多く、500円としての価値しか認められないのが実情です。
そのため、当店でも基本的には銀行での両替をおすすめしています。
わざわざ買取店に持ち込んでも、額面通りの500円での買取となるケースがほとんどですので、最寄りの銀行で両替した方が手間も少なく済みます。
ただし、未開封の状態や完全な美品状態であれば、若干のプレミアがつく可能性もゼロではありません。しかし、その場合でも数十円から数百円程度のプラスにとどまることが一般的です。
金貨とセットの場合は高価買取の可能性も
一方、同時期に発行された10万円金貨とセットの場合は話が変わります。
このセットは当時、特別なケースに入れて販売されました。
金貨の場合、市場の金相場に応じて買取価格が変わります。金相場が高いと金貨の買取価格も上がる仕組みです。
近年は金相場が歴史的にも高騰しており、御即位記念10万円金貨の買取価格も急騰中です。
2024年以降、金相場は特に高値で推移しているため、金貨をお持ちの方にとっては絶好の売却タイミングといえるでしょう。
10万円金貨単体、あるいは500円白銅貨とのセットをお持ちの場合は、銀行へ両替せず、必ず記念貨幣や貴金属を扱う買取店へ持ち込むことを強くおすすめします。
額面の10万円を大きく上回る価格で買い取ってもらえる可能性が高いです。
「天皇陛下御即位記念10万円金貨」の最新の買取価格を見る
記念硬貨を銀行で両替するには?
天皇陛下御即位記念500円硬貨は通常の500円硬貨と同様に使用できますが、日常の買い物で使うのは少し気が引けるという方も多いでしょう。そんな時は銀行での両替が便利です。
記念硬貨を銀行で両替する方法は簡単です。
最寄りの銀行窓口に記念硬貨を持参し、「両替したい」と伝えるだけで、額面通りの金額で通常の紙幣や硬貨に交換してもらえます。
多くの銀行では、口座を持っていなくても両替に応じてくれます。
ただし、銀行によっては両替に手数料がかかる場合があります。特に大量の硬貨を両替する際は手数料が発生しやすいため、事前に確認しておくとよいでしょう。
また、窓口の混雑時間帯を避けることで、スムーズに両替できます。
令和元年にも御即位記念硬貨が発行された
2019年(令和元年)、徳仁天皇の御即位を記念して、新たな記念貨幣が発行されました。
それが「天皇陛下御即位記念1万円金貨」と「天皇陛下御即位記念500円バイカラー・クラッド貨」です。
令和元年の1万円金貨は、純金製で額面1万円の記念硬貨です。鳳凰と瑞雲のデザインが施されており、平成の10万円金貨と同様、金相場の影響を受けるため、額面以上の価値があります。
一方、500円バイカラー・クラッド貨は、2色の金属を組み合わせた現代的なデザインが特徴です。
表面には高御座が描かれています。こちらは発行枚数が約500万枚と、平成2年の500円白銅貨よりは少ないものの、現時点では大きなプレミア価値はついていません。
令和の記念硬貨をお持ちの方も、金貨以外は基本的に額面通りの価値と考えておくのが現実的です。ただし、今後年月が経過することで希少性が高まる可能性もありますので、大切に保管しておくのも一つの選択肢です。
まとめ:御即位記念500円硬貨は思い出として保管か銀行で両替を
天皇陛下御即位記念500円硬貨は、残念ながら現在のところプレミア価値がほとんどなく、額面通りの500円としての価値しか認められていません。
売却を考えている方は、買取店に持ち込むよりも銀行で両替する方が手間もかからず確実です。
ただし、10万円金貨とセットでお持ちの場合は、金相場の高騰により高価買取が期待できますので、両替をせずに買取店に持ち込むことをおすすめします。
特に近年の金相場上昇は顕著ですので、売却を検討している方には絶好のタイミングといえます。
記念硬貨には金銭的価値だけでなく、歴史的な出来事を記録する意味もあります。すぐに現金化する必要がない場合は、日本の歴史の一部として手元に残しておくのも素敵な選択です。
ご自身の状況に合わせて、最適な方法を選んでいただければと思います。
自宅で簡単!無料査定を利用する