オーストラリア200ドルコアラ金貨のデザインと価値について

    オーストラリア200ドルコアラ金貨は、オーストラリアで1980年から1986年にかけて発行されたコインです。
    このコインの特徴は、文字どおりコアラが彫られていることです。
    コアラはまん丸とした目とフサフサの体毛、ゆったりとした動作がとても可愛らしい動物。
    そんなコアラが彫られているとあって、収集家の間でとても人気があるコインです。
    この記事では、そのオーストラリア200ドルコアラ金貨と、コアラに関するトリビアをご紹介します。
オーストラリア200ドルコアラ金貨の概要

    オーストラリア200ドルコアラ金貨の品位はK22です。
    表面はコアラ、裏面はエリザベス2世の肖像画が彫られています。
    愛らしいコアラと美しいエリザベス2世の姿を1枚で堪能できるとあって、とても人気のあるコインです。
               
                    
                        
                            | 名称 | オーストラリア200ドルコアラ金貨 | 
                        
                            | 発行国 | オーストラリア連邦 | 
                            鋳造 | パース造幣局 | 
                            | 質量 | 10g | 
                        
                            | 直径 | 24.0mm | 
                        
                            | 材質 | 金 | 
                        
                            | 品位(karat) | K22 | 
                    
                
オーストラリア200ドルコアラ金貨のデザイン
    オーストラリア200ドルコアラ金貨の表面には、「TWO HUNDRED DALLARS」(200ドル)の文字と、ユーカリの木に登っているコアラが彫られています。
    コアラについてほんわかとしたイメージを持っているかもしれませんが……
    実際にはたくましい筋肉と鋭い爪が特徴の動物です。
    オーストラリア200ドルコアラ金貨に彫られているコアラはその特徴がしっかりと表現されており、リアリティのあるデザインといえます。
    また、裏面のデザインは「発行年」「AUSTRALIA」「ELIZABETHⅡ」という文字と、エリザベス2世(当時のイギリス女王)の肖像です。
    エリザベス2世の肖像は1985年にデザインが変更されており、それ以前はティアラを被った姿、変更後は王冠を被った姿となっています。
    ちなみに、オーストラリア200ドルコアラ金貨にイギリス女王の肖像が彫られているのは、オーストラリアがイギリスへの忠誠心を強く持っているからです。
    かつてオーストラリア大陸はイギリスの植民地でした。
    1901年に事実上の独立を果たしますが、その後もイギリスとの結びつきは強く、第一次世界大戦ではオーストラリア・ニュージーランド軍団として英仏軍に協力しました。
    また、第二次世界大戦では、イギリス連邦占領軍の一員として日本に多数の部隊を派遣しています。
オーストラリア200ドルコアラ金貨の価値
    オーストラリア200ドルコアラ金貨は希少価値の高いコインです。
    たとえば、1983年に発行されたオーストラリア200ドルコアラ金貨は、わずか1万5,889枚しかありません。
    さらに、すでにエリザベス2世が亡くなっていることから、今後において同じデザインで発行される可能性は低いと思われます。
    そのため、さらなる値上がりが期待できそうです。
    なお、2024年10月時点では、10万円~13万円ほどで取引されています。
コアラに関するトリビア

    ほとんどの人がコアラの容姿をイメージできることでしょう。
    しかしながら、コアラの生態までくわしく知っている人は少ないようです。
    そこでここからは、コアラに関するトリビアをご紹介します。
コアラは生息地域によって見た目が異なる
    一口にコアラといっても、生息地域によって体の大きさや体毛の長さが異なります。
    最も小柄で体毛が短いのはクイーンズランド州(オーストラリア北部)に生息するコアラ、逆に最も大柄で体毛が長いのがビクトリア州(オーストラリア南部)に生息するコアラです。
    特に体長の差は顕著で、ビクトリア州に生息するコアラの方がクイーンズランド州に生息するコアラより、25%~35%ほど大きくなっています。
コアラは食べるユーカリを厳選している
    コアラの大好物といえばユーカリです。
    ただし、ユーカリの葉なら何でも食べるというわけではありません。
    オーストラリアに生えているユーカリは700種以上ありますが、コアラが食べるのはその内の約35種~120種です。
    しかも若いユーカリの葉を避ける傾向があり、食の好みが厳しいのです。
コアラは1日のほとんどを寝て過ごす
    コアラは1日のうち18時間~20時間以上を眠るか休んで過ごします。
    これには次のような理由があります。
    - ユーカリの葉は消化に時間がかかる
- ユーカリの葉は栄養に乏しく、エネルギーを節約する必要がある
実はユーカリの葉は食用に適しておらず、ほかの動物は食べません。
    そのため、ユーカリの葉を食料にすれば、ほかの動物と競合せずに楽に確保できるというメリットがあります。
    そこに目をつけたコアラは、ユーカリの葉に適合する身体へと進化を遂げました。
    しかしながら、ユーカリの葉には前述のようなデメリットがあり、結果として、1日のほとんどを眠るか休んで過ごす生活となったのです。
コアラの頭数は減少傾向
    2022年2月11日、オーストラリア政府がニューサウスウェールズ州とクイーンズ州に生息するコアラを絶滅危惧種に指定しました。
    1860年代から1920年代後半にかけて行われた乱獲や近年の大規模森林火災、クラミジアの流行等により、急激に頭数が減っているのです。
    かつては数百万頭いたコアラが、現在では10万頭以下だと言われています。
    オーストラリア200ドルコアラ金貨は、そんなコアラの窮状を私たちに教えてくれるコインでもあるのです。
まとめ
    この記事では、オーストラリア200ドルコアラ金貨についてご紹介しました。
    1980年から1986年にかけて発行されたこのコインには、愛らしいコアラと美しいエリザベス2世の肖像が彫られています。
    とても人気があるコインなので、1枚お持ちになってみてはいかがでしょうか。
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