イルカ金貨とは?巨匠が描く巧みなデザインにも注目
その美しいデザインで多くのコレクターを魅了しているのが、イルカ金貨です。発行年や発行国によって、さまざまなデザインが存在し見る者を飽きさせません。
今回は、数あるイルカ金貨のなかから、マリンアートの巨匠、クリスチャン・ラッセンがデザインを手がけたクック諸島のイルカ金貨を紹介します。
基本情報
発行国 | 英連邦クック諸島 |
発行年 | 1995年~現在まで継続的に発行 |
素材 | 金99.99% |
額面 | 初期は20ドル、現在は4ドル |
重量 | 20ドルは1/5オンス (6.22g) それ以外の額面の金貨は、これを基準に設定 |
図案(表) | エリザベス2世 |
図案(裏) | イルカ(発行年によって、デザインが変更) |
イルカをモチーフとした金貨は、南太平洋の国々でいくつかの発行例があります。いずれも手ごろなサイズで保管もしやすく、純金製であることから投資目的の購入が基本です。
しかし、数あるイルカ金貨のなかでも、クック諸島が発行するイルカ金貨は、クリスチャン・ラッセンが手がけたこともあり、そのデザイン性が注目されています。
優雅に泳ぐイルカがデザインされた金貨は、その高い芸術性からインテリアやペンダントトップとして活用する人もいます。
ラッセンとイルカ
雄大な自然を描くマリンアートの巨匠、クリスチャン・ラッセン。彼の作品には、神秘的で幻想的なイルカがたびたび登場します。
ラッセンにとってイルカは単なるモチーフではありません。ラッセンが自身の絵に込めたメッセージを読み解いていきましょう。
マリンアートの巨匠
ラッセンは、特に海洋をテーマにした作品で世界的に有名なマリンアーティストです。
11歳のときにハワイへ移り住んだ彼は、幼少期から海と自然に親しんできました。30代のころから本格的に絵画の製作と販売を開始し、大衆向けの作品をいくつも発表しています。
彼の作品は、海と自然をテーマにした「マリンアート」や「ヒーリングアート」とも呼ばれており、鮮やかな色彩で海の生き物と風景を幻想的かつ写実的に描くスタイルが特徴です。
自然の美しさや生命の尊さを表現するラッセンの作風は、1980年代後半から注目を集め、多くの人に癒しと感動をもたらしました。
また、彼は環境保護や海洋生物の保護活動にも積極的です。現在でも自然への敬意と調和をテーマに、芸術活動を続けています。
ラッセンがイルカ描く理由
ラッセンの代表作には、必ずと言っていいほどイルカが登場します。
確かに、ハワイ在住のラッセンにとって、イルカは海を表現する身近な存在でしょう。しかし、これほどまでに彼がイルカにこだわる理由は何なのでしょうか。
その理由はいくつか考えられますが、おそらく彼にとってイルカとは、単なるモチーフではなく、海と人間をつなぐ特別な架け橋と捉えているのではないでしょうか。
イルカの持つ優しさや調和の精神に強く共感しているラッセンは、作品を通じて自然美や海への敬意といったメッセージを今でも伝え続けています。
また、イルカは自由、知性、そして家族愛を象徴する存在です。
イルカを通じて生命の輝きや希望を描くことは、ラッセンの芸術の核であり、自然を守ることを説く彼の生き様なのかもしれません。
日本での人気
ラッセンのマリンアートは日本でも非常に高い人気を誇ります。特にバブル期に、女性層を中心にインテリアアートとして支持され、版画やポスターなど幅広く普及しました。
幻想的で柔らかな光に包まれた海の風景は、日々の生活に癒しをもたらす存在として多くの家庭やオフィスに飾られています。
そのような事情もあり、イルカ金貨は高いアート性を持つ点でも人気です。幻想的で繊細なイルカの姿は、海の神秘と調和を感じさせる独特の魅力が私たちを惹きつけます。
その魅力からペンダントトップとして身に着けたり、インテリアとして飾るなど、アート作品として楽しむ人も多く、単なるコレクションに留まらない価値を持っています。
イルカの不思議な生態
ラッセンの絵にも幾度となく登場するイルカ。
水族館でも人気者の彼らは、人間にとって非常に身近な海洋生物と言えるでしょう。
しかし、その実態を知っているという人は、意外と少ないのではないでしょうか。ここからは、イルカの知られざる生態を紹介していきます。
実はウシやウマのなかま
イルカは、哺乳類鯨偶蹄目のうち鯨類に属する比較的小型の海洋生物です。偶蹄目に分類されることから、実は生物学上イルカはウシやウマ、カバなどの親戚に当たります。
基本的に多くの種が海に生息していますが、カワイルカのように淡水だけで生活している種や淡水域と汽水域を行き来する種もいるなど、非常に幅広い範囲に分布しています。
また、同じく鯨類に属する「クジラ」とは、その分け方が非常に曖昧です。
一応、ハクジラ類に属する小型種が「イルカ」と呼称されていますが、「イルカ」という独立した生物系統は現状存在しておらず、その境界ははっきりしていません。
そのため、人や国、はては世代によっても「イルカ」と「クジラ」の区別は異なっており、非常に身近な生物でありながら、未だに分類が明確でない生き物の1つとなっています。
イルカのコミュニケーション能力のすごさ
イルカの生態を語る上で欠かせないのが、その高いコミュニケーション能力です。
イルカは高い周波数を持つパルス音を発信し、その反響音で相手の情報を特定するというエコーロケーションという能力を持っています。
また、このエコーロケーションによって、把握した特徴を仲間に伝える、救難信号を発して助けを求めるなど、高度なコミュニケーション能力を持っていることも知られています。
そのなかでもバンドウイルカは噴気孔近くにある気嚢を用いて、さまざまな「声」を発していることが近年の研究で明らかになりました。
このことから、バンドウイルカには独自の言語、通称「イルカ語」が存在しているのでは予想され、人類言語への翻訳を試みる学者もいるほどです。
もしかしたら、近い将来、イルカと人間がコミュニケーションを取り合う日が来るかもしれません。
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